白馬の土地・不動産情報の見方:問い合わせ前に確認する6項目
カテゴリー: 不動産購入 · まずはこちら: 外国人は白馬の不動産を買える?費用・手続き・新ルール【2026年】
白馬の不動産情報を見るときは、業者の取引態様、面積の基準、地目、建築の制限、接道、排水の6項目を確かめます。2026年11月4日に確認した土地3件は書き方がかなり違い、記載のない項目は仲介会社に確認しましょう。
この記事では土地の物件情報を中心に扱い、最後に戸建てとマンションの追加項目を説明します。取り上げる3件は他社が掲載している物件ページの書き方の例で、当社が取引するものではありません。内容は当社で確認していません。物件ページの記載と、そこからは分からない点の読み方を説明する記事であり、価格が妥当かどうかは判断しません。
白馬の不動産情報で、最初に確認する項目は?
下の表に、3件の物件ページの記載内容と、記載のなかった項目をまとめました(物件Aは英語版ページの表記を訳しています)。
| 項目 | 物件A:エコーランド地区の土地(大手業者の掲載例)、1億円台 | 物件B:白馬村中心部の土地(掲載例)、4,000万円前後 | 物件C:八方地区の土地(掲載例)、3億円台 |
|---|---|---|---|
| 取引態様 | 「媒介」(Brokerage) | ページ本文に記載なし | 記載なし。ページには仲介会社名の表示あり |
| 面積 | 740.00㎡、「登記簿(Registered record)」と表示 | 見出しは「328 sqm」、本文は「327 sqm」。基準の記載なし | 1,068.96㎡。基準の記載なし。6筆 |
| 地目 | 空欄(「-」) | 記載なし | 834㎡が農地として登記されている |
| 建蔽率・容積率・高さ | 60%、200%。高さ18m未満 | 50%、100%。最高高さ18m | 記載なし |
| 用途地域 | 「指定なし」。都市計画区域内の非線引き区域 | 記載なし。「住宅のみ建築可能」との注記 | 記載なし |
| 道路 | 東側、4.8m、「公道/私道」、舗装あり | 記載なし | 「公道に接している」。幅員の記載なし |
| 上下水道 | 上水は公営。排水は「公共下水道」、汚水は「浄化槽」。「下水道への接続可能」との注記 | 公共上水道、村の下水道、電気 | 記載なし |
| 表示されている費用 | 媒介手数料(代金に応じた額)、契約印紙代、登記費用は別、下水道受益者負担金は1㎡あたり900円(一括・1回払い) | 記載なし | 記載なし |
出典:2026年11月4日に確認した、他社が掲載する3件の物件ページ。価格は価格帯で示しています。「記載なし」は、確認したページ本文に書かれていないという意味で、情報が存在しないという意味ではありません。
記載がないだけで、物件に欠陥があるとは限りません。不明点は仲介会社に尋ねましょう。仲介会社が答えを持っている場合もあります。
業者の立場は何で、仲介手数料はいくらになる?
広告では、業者が売主なのか、売主の代理なのか、媒介(仲介)なのかを示す必要があります(宅地建物取引業法第34条第1項)。不動産の表示に関する公正競争規約の施行規則も、「売主」「代理」「媒介(仲介)」の用語で表示するよう定めています(規約施行規則第9条第1号)。物件Aは「媒介」です。
媒介報酬の上限は国土交通省の告示で定められており、依頼者の一方ごとに計算します。課税事業者の場合、消費税抜きの代金のうち200万円以下の部分は5.5%、200万円超400万円以下の部分は4.4%、400万円を超える部分は3.3%です。この料率には消費税等相当額が含まれています。
| 代金の区分(円、消費税抜き) | 料率(消費税等相当額を含む) | 報酬の上限(円) |
|---|---|---|
| 200万円以下の部分 | 5.5% | 110,000 |
| 200万円超400万円以下の部分 | 4.4% | 88,000 |
| 400万円を超える部分(1億2,600万円) | 3.3% | 4,158,000 |
| 代金1億3,000万円と仮定した場合の合計 | 4,356,000 |
出典:国土交通省の報酬告示(昭和45年建設省告示第1552号、令和6年6月21日最終改正)第二。計算は当編集部によるものです。
表は代金を1億3,000万円と仮定した計算です。物件Aのページにも、契約印紙代と媒介手数料は実際の売買代金によって変わると記載されています。
ただし、代金(消費税抜き)が800万円以下の宅地・建物(低廉な空家等)の売買の媒介では、現地調査等の費用を勘案して、この計算額を超えて30万円の1.1倍(33万円)まで受け取れる特例があります(同告示第七)。代理の場合や、業者が免税事業者の場合は上限の計算が異なります。白馬には低価格の古家も多いので、該当するかを確認しましょう。
告示が定めるのは受け取れる上限なので、契約前に手数料を書面で確認してください。物件Aには契約印紙代も別に示され、登記費用は別途かかると明記されています。
面積は登記簿の数字か、実測の数字か?
土地の面積は、登記簿に記載された面積(公簿面積)か、土地を実際に測った面積(実測面積)のどちらかで表示されます(不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC))。規約施行規則は、土地の面積に水平投影面積を表示するよう定めています(第9条第14号)。
物件Aには、公簿面積で売買する旨が明記されています。英語版ページの注記を訳すと、「この土地は公簿面積で売買しており、実測面積が増減しても精算しません」です。
後で測量して面積が違っても、代金は変わりません。
物件Bは見出しが328㎡、本文が327㎡です。契約書にどちらの数字を書くのか、何に基づく面積なのかを確認してください。大きな土地や、境界の近くに建てる予定がある土地では、測量図の有無も聞いておくとよいでしょう。これは決まりではなく、当編集部からの提案です。
本当に住宅用の土地か? 地目と農地
農地法上の農地かどうかは、登記簿の地目ではなく、現に耕作の目的に供されているかという現況で判断されます(農地法第2条第1項)。地目が宅地や山林でも現況が畑であれば許可が必要になることがあり、逆もあります。
登記簿には地目が記録されます。規約施行規則は、登記簿上の地目を表示し、現況が違うときは現況も併記するよう定めています(第9条第19号)。物件Aの地目は空欄なので、現況も確かめてください。物件Cには、1,068.96㎡のうち834㎡が農地として登記されていると記載されています。当編集部の計算では約78%です。
農地法では、農地の所有権を移転するには原則として農業委員会の許可が必要で、法律上の例外もあります(第3条第1項)。
農地を農地以外にするために権利を移転するときは、原則として都道府県知事(または指定市町村の長)の許可が必要です(第5条第1項)。
自分で転用するときも、原則として同じ種類の許可が要ります(第4条第1項)。許可の代わりに届出で済むのは法律の要件を満たす場合に限られ、市街化区域内の農地もその一つです。その場合は事前に農業委員会へ届け出て、計画上の条件も満たす必要があります(第4条第1項第7号、第5条第1項第6号)。
農地の確認方法は外国人の購入ガイドでも説明しています。
物件Aには古家があるとの記載もあります。規約施行規則は、土地に古家や廃屋などがあるときはその旨を表示するよう定めています(第7条第7号)。古家が代金に含まれるのか、解体するなら誰が費用を負担するのかを聞いてください。
何が建てられる? 建蔽率・容積率・高さ
建蔽率は、建築面積を敷地面積で割った割合です(建築基準法第53条第1項)。容積率は、延べ面積を敷地面積で割った割合です(第52条第1項)。
用途地域の指定がない区域では、特定行政庁が建蔽率を30%、40%、50%、60%、70%から(第53条第1項第6号)、容積率を50%、80%、100%、200%、300%、400%から(第52条第1項第8号)定めます。
これらの選択肢だけでは、個々の区画にどの数字が当てはまるかは分かりません。区画ごとの指定に加え、協定の有無や内容も確かめましょう。別荘地では、さらに厳しい場合があります。
白馬村の「その他基準(規制)等」のページ(2026年4月22日更新)には、独自協定等による数値として、みそら野別荘地は建蔽率20%・容積率40%、メルヴェール白馬分譲地は60%・200%と記載されています。
これらの数値は各協定区域に適用されるため、対象地が区域内にあるかを確認してください。同ページでは、規制の詳細を売買契約時の重要事項説明で確認するよう案内しています。
物件Aには、景観形成重点地区、エコーランド地区の景観形成住民協定、高さ18m未満、道路と隣地からそれぞれ3mの後退も記載されています。物件Bには「住宅のみ建築可能」との注記があります。それぞれが計画にどう影響するかを仲介会社に尋ねましょう。村の景観と開発のルールは土地購入ガイドで説明しています。
接道は大丈夫? 排水はどうなっている?
建築物の敷地は、建築基準法上の道路(自動車専用の道路や一部の地区計画内の道路は除く)に2m以上接する必要があり、例外もあります(建築基準法第43条第1項・第2項)。
この接道の規定は都市計画区域と準都市計画区域内に適用されます(第41条の2)。区域外では接道義務や建蔽率・容積率の規定(集団規定)は原則として適用されません。ただし村の条例や景観計画、別荘地の協定は別に適用されます。白馬村のどこが区域外かは、村の都市計画図で確認してください。規約施行規則は、建築基準法第42条の道路に2m以上接していない土地には、建築予定の建物が法第43条第2項に当たる場合を除き「再建築不可」または「建築不可」と表示するよう定めています(第7条第4号)。
物件Aの東側には幅4.8mの道路があり、「公道/私道」と記載されていますが、どちらなのかは分かりません。物件Cの記載は「公道に接道」のみで、幅員は示されていません。道路の所有者、建築基準法上の道路かどうか、敷地が2m以上の接道要件を満たすか、満たさない場合は例外の適用を受けられるかを聞いてください。
契約前に、業者は飲用水、電気、ガスの供給と排水の施設の整備状況を説明しなければならず、未整備ならその見通しと特別の負担も説明します(宅建業法第35条第1項第4号)。
物件Aには、排水の欄に「公共下水道」、汚水の欄に「浄化槽」とあり、「下水道への接続可能」との注記もあります。
下水道受益者負担金は1㎡あたり900円(一括・1回払い)とされています。確認したページ本文には、どの面積に掛けるのかは書かれていません。例として740㎡×900円は66万6,000円です。現在の排水方式と、負担金が何の費用なのかを尋ねましょう。
仲介会社に確認したい点
| 見えるもの | 質問が必要な理由 | 聞くこと |
|---|---|---|
| 基準の書かれていない面積(B、C) | 登記簿の面積と実測の面積は違うことがある | 代金はどちらの面積に基づくか |
| 1ページに面積が2つある(B) | どちらを使うかがページに書かれていない | 契約書にはどちらの数字を書くか |
| 地目が空欄、または農地(A、C) | 農地は原則として移転にも転用にも許可が要り、例外もある | 登記事項証明書と農業委員会の見解を見られるか |
| 根拠の説明がない建蔽率・容積率(A、B) | 別荘地の協定は表示より厳しいことがある | 村と、別荘地なら管理事務所は何と言っているか |
| 「公道/私道」と書かれた道路(A) | どちらかがページに書かれていない | 道路は誰のもので、建築基準法上の道路として敷地が2m以上接しているか |
| 食い違う排水の記載(A) | 一つは下水道、もう一つは浄化槽と書かれている | いまはどちらか、受益者負担金は何の費用か |
| ゴンドラ計画と結びつけた説明(C) | 宿泊施設など来訪者向けの利用を検討する人が関心を持つ可能性があると紹介し、「ゴンドラ計画とすべての必要な承認の確認が前提」と付記している | 現時点で承認されているものは何か |
出典:最初の表の物件A〜C、本文で挙げた宅建業法・建築基準法・農地法・白馬村のページ。
仲介会社に送ってもらうものは?
契約前に、宅地建物取引士が重要事項を書面で説明します。登記された権利、法令上の制限、私道の負担、上下水道・電気・ガスの整備状況などが含まれます(宅建業法第35条第1項第1号〜第4号)。登記事項証明書と重要事項説明書の案を早めにもらい、購入を決める前に不明点を確かめておきましょう。
戸建てやマンションでは項目が増えます。既存の建物を、住居・別荘・宿泊用など予定の用途に法的に使えるか、その根拠となる書類は何かも尋ね、答えは免許を持つ専門家にも確認してください。
規約施行規則は、建物の面積に延べ面積(マンションは専有面積)を表示し、車庫や地下室を含むときはその旨と面積を表示するよう定めています。ただし地下の居室はこの規定の対象外です(第9条第15号)。
既存の建物なら、国土交通省令で定める期間内の建物状況調査を実施したかどうか、結果の概要、設計図書や点検記録などの保存状況も説明されます(宅建業法第35条第1項第6号の2)。区分所有の建物では、敷地に関する権利や共用部分の規約も説明されます(同項第6号)。
白馬で戸建てを買う場合の年間の維持費は、維持費ガイドにまとめています。
Hakuba Landは、Gemini株式会社(宅地建物取引業 大阪府知事(1)第65181号)のブランドです。
**確認方法:**物件の内容は2026年11月4日に各物件ページで確認したもので、その後変わることがあります。ルールは、宅地建物取引業法、建築基準法、農地法のe-Gov条文、国土交通省の報酬告示(令和6年6月21日最終改正)、不動産の表示に関する公正競争規約(2025年版)、2026年4月22日更新の白馬村のページで確認しました。本記事は2026年11月4日時点の法令・資料に基づく一般的な情報で、法的助言や個別物件の調査結果ではありません。個別の物件については、重要事項説明書と登記事項証明書の内容が優先します。購入前に、取引を担当する宅地建物取引士のほか、必要に応じて弁護士・司法書士(権利・登記)、行政書士(農地転用)、建築士(建築の可否)にご確認ください。
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